<025> 小学校受験は難関校ほど、子供らしい子供は合格できません

入試までにすべきことは・・・お子さんの態度を改めることです。歩き方、座り方、話し方、食事の作法・・・などなど。

小学校の説明会に参加すると、何処の校長先生も決まって同じことを言います。それは・・・

「入試のために特別な準備をする必要は全くありません。当校では、子供らしい子供を求めているのです」

これは真実だと思いますか。

違いますよね。「中途半端な準備でも構わないので、取り敢えず受験に来て頂いて、競争率のアップと、受験料を集めるために、多大なるご協力をお願いします」と言っているとしか思えません。競争率の高い学校ほど、精神年齢は高く、態度は驚くほど立派なのです。子供らしい子供は一人も取らないでしょう。

当然のことですが、学校側は授業の進行を妨げる恐れのあるお子さんを合格させません。大勢の受験生が押しかける入試で、且つ短時間で、授業を妨げる恐れのあるお子さんと、子供らしい子供を見分けることは不可能に近いのです。その為、学校側は、物分かりが良く(精神年齢が高い)、態度が立派な(躾が行き届いている)、お子さんしか取らないのです。6年間、9年間、12年間とお子様を預かる側として、リスクを取らないのは当然のことでしょう。

それでは、難関校に選ばれるようなお子さんは、朝起きてから寝るまでの全ての時間において、礼儀正しいのでしょうか?

東京の西麻布には、知る人ぞ知る有名な幼稚園がありますが、そこは自由保育の園です。ディズニーランド遠足では、勝手に走り回ったり、木によじ登ったり、お友達の髪の毛を引っ張ったりと、女の子でも男の子のように活発に行動しています。園長先生も保護者の方も、それで構わないと思っています。まさに子供らしい子供が大勢います。ところが、卒園児の殆どが名だたる名門小学校へ合格するのです。園児の保護者のバックグラウンドは眩しいくらいに立派な方が多いので、合格しやすいのは当然ですが、腕白な男の子やおてんばな女の子が多いのに、入試での態度は大丈夫かなと気になりませんか?

ところが、入試での態度は驚くほど立派なのです。私が知る限り、ご家庭での躾が厳しい方が多いようです。家庭では厳しく、幼稚園では自由奔放。幼児には、このバランスがちょうど良いのでしょう。ご家庭内でも、朝から晩まで厳しいのではなく、守らなければならない時や場所と、自由な時と場所があるようです。

賢い子供はわきまえていますので、ここでは羽目を外しても良い、ここではダメだと解っています。入試会場では、出来るだけ立派な態度を演じなければならないことを理解していますので、必要以上に自分を作っていることでしょう。そして、入学さえすれば、与えられている範囲内で、それなりに羽目を外してしまう・・・。これで良いのです。都内の某女子校では、学校見学の際のお行儀が悪すぎるという評判が立ったりしますが、しかし、彼女たちも入試の態度は誰よりも立派なハズです。学校が認めた(黙認している)範囲内で羽目を外しているに過ぎません。

皆さんも、厳しいだけでもなく、甘いままでもない、メリハリのある躾を心掛けませんか。子供はバランスの中で成長するのです。

※過去記事の再掲載です(情報は古いです)

エスポワール らくらくさん