美しい後姿

恵比寿に通勤している私は、毎日のように殺人的な朝のラッシュにもみくちゃにされています。たぶん1日のエネルギーの20%を通勤で消耗していると思われます。

池袋〜恵比寿間の埼京線は一度乗ったら最後、身動きがとれない程の混みようなので、電車に乗っている他の人達に関心を持つ暇さえありません。それに比べ、池袋までの私鉄は顔を動かすくらいが可能なので、周りの人のことがやたらと気になります。

電車のドア付近や通路の手前で踏ん張っていて、動こうとしない人(押されて体全体がピクピクしているのがわかるほど力を入れて立っています。)狭い中、無理やり本や新聞、漫画本を広げる人、音楽のボリュームが大き過ぎてイヤホンからもれている人、大きな荷物を床に置いて足に挟んで立っている人(満員電車では足元が見えないのでみんな躓いて転びそうになります。)

小学校受験の面接で「電車の中で気を付けることは何ですか?」との質問は、毎年のようにどこかの学校で出されています。小学生が通学中に公共の乗り物で迷惑になるような行為をすると、すぐに学校に連絡が来るからです。ところが毎朝通勤電車で出会う大人は、とても子どもには見せられない人ばかりでがっかりします。この人達は、きっと小さい時に「電車の中で気をつけること」を親や先生から教わっていなかったのでしょう。

迷惑オンパレードの中で最近特に気に掛かるのは、人に寄りかかる若者が多いことです。立ちながら寝ている人も多い時間なので、寄りかかられても「寝てるのかな?」と思いきや・・・パッチリと目を開けてメールやゲームをしています。初めから、自分で立とうという気持ちはないのでしょう。また、寄りかかってくる後姿(背中)を見て、きっと年配の方だろうと思って我慢していると、降りる時に振り返った顔が学生か?どう見ても20代の若者という時もあります。

姿勢が悪い、自分の力で立てないのは、体力が無い&意識がそこに無いことの表れです。お教室の子どもたちを見ても、元気で意欲のある子は後姿が美しく、背筋がピンとしています。話を聞く時にまず姿勢を正すということは、話を聞く為の集中力と根気があるかどうかに通じています。

姿勢の悪い若者を見ると、ドア付近で体をプルプルさせながら自分の位置をキープしようと頑張っている頑固爺(すみません)の方が、ある意味偉いと思ってしまうのは私だけでしょうか?

(エスポワール理事長:ウォーカー和子)


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