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私が初めて幼稚園・小学校受験の為のお教室があることを知ったのは、学生時代にベビーシッターのアルバイトをした時のことでした。先祖代々お医者様の家でしたので、やっと産まれたお子さんも当然医者に育てなければならず、1歳から幼児教室なるものに通っていました。その頃は今よりも、幼児教室も少なく通っている方も極僅かだったと思います。
ベビーシッターのお仕事はお子さんと遊びながらお留守番をするだけでしたので、お勉強を教えることもありませんでしたが、お勉強の道具(いわゆるペーパー)を見て、小さいのにこんなことまで教わるのかぁと驚いたものです。その時に見たペーパーは、いろんな種類の入れ物に水が入っていて、「一番たくさん入っているのはどれでしょう?」という問題でした。このような問題は実際にやってみることが子どもにとっては理解しやすく、実験しながら教えていくのが効果的です。しかしながらわざわざ機会を与えなくても、お手伝いの中で学ぶことができる課題でもあります。
私は小さい頃、お鍋に残った煮物やスープを、他の器に移し替えるお手伝いをよくさせられていました。多分、私がそのような感覚が鈍いことを母が知っていたからでしょう。お鍋の中を覗き込み「このくらいの入れ物でいいかな?」と選んで持っていくと「大き過ぎるでしょ」と却下され、「それじゃこれかな・・・」と持っていくと「入らないでしょ」と言われ・・・何度も食器棚とお鍋の間を往復したものです。そのお陰で大体の目分量ができるようになり、なんとなくですが底の大きさや器の高さによって入る容量が違うことに感付いていました。初めのうちは、母からOKの出た器に移し替えるお手伝いでしたが、次の段階では自分の判断で器を選ぶことをさせられました。大人から見れば明らかに間違っている選択も、子どもに微妙な違いはわかりません。選んだ器を見せると「入れてごらんなさい。」と言われ、実際に移してみます。あとお玉でほんの一杯が入らないこともあり、何度も悔しい思いをしたものです。忙しい母でしたが、失敗して汚れた器を洗う労力を惜しまずによく付き合ってくれたものだと、感心します。また、子ども心に「お母さんってすごい!」と尊敬していました。だって、お母さんが選んだ器にはピッタリといい具合に残り物が収まるのですから・・・。
(エスポワール理事長:ウォーカー和子)
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