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年少や年中のお子さんに製作で使う折り紙を配る時、初めの頃は「好きな色を教えて」と言います。この時、黙って指をさすのではなく「○○色を下さい。」と言葉で伝えることを指導したい為にこのような機会を作ります。また、ある時はたくさんの色を持って「今日は先生が渡した色を使います。」と言い、ランダムに折り紙を配ります。そこで、見られるのは対応力(我慢ができるか?)です。
@のお子さんは、手渡された折り紙を「ありがとう」と言って素直に受け取ります。Aのお子さんは先生が出した折り紙の色をじ〜っと見た後、仕方なく黙って手を出します。また、Bのお子さんは「私(ぼく)は○○色がいい」と主張し、出された折り紙を受け取りません。初めての場面では、このような3通りのお子さんが見受けられます。Aのお子さんには、「ありがとうは?」と促がします。Bのお子さんには、「今日は先生が渡した色を使う日なのよ。」ともう一度言います。たまたま好きな色がもらえる時もありますが、たとえ嫌いな色が出されても「ありがとう」と言える子にしたいと思い、こんな機会を作っています。
きっと@のお子さんは、嫌いな色をもらったとしてもすぐに自分の心の中で処理ができるお子さんです。今までにも、そのような小さな我慢をたくさん経験しているのでしょう。よって、このお子さんにとって、折り紙の色を我慢することなどほんの小さなガマンなのです。Aのお子さんは、先生が言ったことを正しく理解し我慢しなければならないことを知っています。ですが、心の処理に少々時間がかかったようです。まだまだ、我慢の修行中です。促がされて「ありがとう」が言えればOKです。さて問題はBのお子さんです。たかが折り紙の色・・・なのですが、なかなか受け入れることができません。本人にとっては、自分の要求が通らないなんて一大事なのです。嫌いな色を渡されたことがショックで、泣いたり、ふてくされたり、後の製作どころではありません。実際に、そのお子さんにとって折り紙の色を我慢するのは、信じられないほど大きな努力が必要なのです。
物が溢れている現代社会では、子どもに我慢を体験させることが本当に難しい時代です。大人が意図的に我慢させる機会を数多く作り出さなければなりません。なぜなら、こんな些細な事に躓くBのお子さんよりも、すぐに気持ちを切り替えて楽しく製作ができる@のお子さんの方が、幸せだと思うからです。私どもはいつも、物に与えられる幸せよりも心の幸せを感じられる人に育って欲しいと願いながら子ども達に関わっています。
(エスポワール理事長:ウォーカー和子)
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