目を合わせること

子どもと話す時の基本は、子どもと同じ高さになること。即ち、目の高さを合わせる為に大人がかがむことです。視野のお話の時にも書きましたが、とにかく子どもは周りが見えていません。大人が頭の上から話しかける言葉は、シャワーのようにただ頭から足の方へ流れているだけです。背後からも横からもきっと同じでしょう。聞こうという意識がない言葉は、Background Musicと同じです。聞こえてはいるけど、実際、聞いてはいません。

幼稚園教諭や保育士、その他子どもと関わる仕事に携わる人が一番初めに教えられるのは、子どもの視線に入ることです。これは、子どもと意思の疎通を図る時の絶対条件です。私の場合、普段から子どもと同じ高さで話すことを意識していますが、特に大切なことを伝えたい時には、必ず目が合うのを待ってから話をしています。叱る時もほめる時もです。

時々、せっかくほめているのに、そのことに気付かないお子さんがいます。そんな時は、両手でキュっとほっぺを挟んでどんどん顔を近づけていきます。おでこがくっつくほど寄るので、必ず目が合います。その瞬間に「上手にできましたぁ!」とほめると深く深く通じます。その時点ではもうお互いにかなりアップなので、本当に「目」しか見えていないのですが、その目の奥に喜びが見えるのです。(ちょっと不思議で嬉しい一瞬です。是非やってみて下さい。)叱る時も同じです。しっかりと目を合わせて話すと、心の中に浸透していきます。毎日のことだと、つい、後ろ向きのまま注意したり、子どもの頭の上から話したりしてしまいます。何度も同じことを言わなければならないのは、そのせいです。伝えたいことは、1回で心に届くように話せば良いのです。

子どもも同じように目を合わせて話したがります。お子さんが話しかけている時にお母さんが横を向いたりすると、手でほっぺを触って「ぎゅっ」と自分の方に向ける時があるでしょう。「ほら、お子さんもママに聞いて欲しいのです。」

(エスポワール理事長:ウォーカー和子)


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