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私は子どもの頃、早稲田の小さな商店街に住んでいました。両親は1階で日本料理店を営んでいましたので、私たち兄弟は2階で子どもだけで過ごす毎日でした。兄弟は3人なのですが、なぜか夕方の6時くらいまでは子どもがたくさんいる家でした。
それは、子ども好きな私の父は近所の八百屋に行けば八百屋の子を、肉屋に行けば肉屋の子を、家の前を通りかかった買い物途中の赤ちゃんを・・・と誰でも連れてきてしまうからです。商店街は夕方が忙しい時間なのでみなさん大助かりです。しかしながら、父は自分で面倒を見るのではなく、連れてきては2階に上がって少し遊び、仕事が入ると下に下りてしまいます。そんな訳で私が小学校の頃は、いつも保育園状態でした。中には初めて連れてこられた赤ちゃんもいて、泣かないように抱っこしたり、オモチャであやしたり、パンツやおむつを取り替えたり、おやつを食べさせたりなど、保育園の先生並みに働いていた訳です。
そのような環境もあってか、いつからか幼稚園の先生を目指していました。保育の場にデビューしてからも泣く子に慌てたり、わがままな子に戸惑ったりすることはほとんどありませんでした。また、子どもにどんな言葉をかけるとピンと来るのか?を考え、いろんなパターンで話しかけることが得意になっていました。私が子どもにかける言葉は、今までの経験から生まれてくる言葉です。ですが、今でも1人1人の子どもにピッタリくる言葉を探し続けています。「こんな風に言ったらどうかなぁ?」「こんな言葉をかけたらどんな反応が返ってくるかな?」と、何度も子どもの顔を見ながら言葉を変えてみます。そうするうちに、そのお子さんの心に届く言葉が見つかります。・・・それがきっと魔法の言葉です。
日々成長しているお子さんには、大人も常に工夫して言葉を選ぶことが必要です。大きな声や小さな声、低い声や高い声、歌うように話したり、擬音語、擬態語を入れるのも良いでしょう、声色もいろいろ変えてみてください。難しい言葉を遣わず、子どもが知っているものに例えて話してあげましょう。その場面場面できっとお子さんの心にヒットする時があるはずです。ほめる時も叱る時も、お子さんの反応を見て下さい。ピピッとくるものがなければいくら話しかけても、残念ながら届いてはいないのです。
(エスポワール理事長:ウォーカー和子)
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