生真面目な親の無表情な子 No.2

幼稚園の先生時代、私のクラスは3月の進級時や卒業時、学年で一番しっかりしている、まとまっているクラスと言われました。なぜスタートが同じ子ども達がそのように成長するかといえば、私がドジな先生だからに他なりません。今でこそ、そのダメダメぶりを技術として演じていますが、若い頃は天然でした。「あっ、忘れてた!」「失敗、失敗」「あわてんぼう」「ごめんね、もう一回ここからやって!」などと子どもに謝ることも、しばしばでした。

初めの頃は子ども達も心配そうですが、そのうちに「またか、しょうがないなぁ」という気持ちに変ります。その後「助けてやるか」まで順調に(?)育ちます。子ども達は私が一生懸命やっているのにもかかわらず間違える姿をいつも近くで見ていました。そして、大人が率先して(?)間違えることで、「間違えてもいいんだ」と思えるようになりました。

大人が素直に「ごめんね」と誤ることで、笑って許すことができました。一生懸命やる事が大切なことをみんなが知っていました。誰が間違えても、誰が失敗しても、責めることなく笑って許すことができました。失敗しない為にどうしようか、失敗した時どう対処しようか、までみんなが協力して考えるクラスになっていきました。

子どもの世界に、意図的に与えるシリアスな部分は必要ないと思います。真面目な顔をして真面目なことばかり言っても楽しいわけはなく、そのような環境では表情は硬くなるばかりです。誰でも真剣に取り組む時には、自然にシリアスになるのですから・・・。つまらない顔でつまらない事を言っても楽しく取り組むことはできません。真剣に取り組ませる為にも、親である前に、子どもの良き先生である前に、人間としてドジな姿も見せていきましょう。いつも正しいお手本じゃなくて良いんです。失敗を見せても楽しく笑いながらできる方が、お子さんだって嬉しいに決まってます。自然と笑ってしまう環境を作っていきましょう。

(エスポワール理事長:ウォーカー和子)


Copyright(C) 2006 ESPOIR Corporation All Rights Reserved.