<062> 東京学芸大学附属小学校について卒業生だった保護者からの貴重なご意見

忘れられないエピソードを紹介します。

国立小学校のご出身者は子供を母校に入れたいと考えているかについてです。

東京には筑波大学附属(1校)とお茶の水女子大学附属(1校)と東京学芸大学附属(4校)があります。

そのうちの3校(筑波・お茶の水・東京学芸大学附属竹早小学校)が、丸ノ内線の茗荷谷(みょうがだに)駅の近くにあります。

筑波大学附属小学校とお茶の水女子大附属小学校のご出身者の保護者は、例外なく母校に入れたいと話してくれました。

ところが、東京学芸大学附属のご出身者は意見が分かれたのです。

行かせたくない理由は異口同音に「附属高校に上がるのがしんどかった」ですって。さて、どうしてかな。

筑波やお茶の水は、全員ではないけれど殆どが高校まで進学しますが、東京学芸大は附属中4校から1つの高校に上がるサバイバルゲームらしいです。

弁護士のパパは「大学受験や司法試験の方が楽だった」と話してくれました。

生ぬるい附属小から附属中に進学した途端に、私立御三家中学の合格を蹴ってまで入ってくる秀才たちと附属高の椅子を賭けた熾烈な戦いが始まるそうです。

今は知りませんが、当時は国立中学を合格したら、御三家を蹴るのは当然のことだったようです。

当時の附属世田谷中から附属高に進学したのは80名らしいのですが、附属小学校同期120名のうち進学組は15名だそうです。

高校に行けない場合は外部の高校を受験しますが、内申点は秀才たちの熾烈な競争下での相対評価だったので、内申点が足りずに、希望する都立高へ願書を提出できないこともあったそうです。現在は絶対評価へと変更になったので、そのような心配はないようです。

ちなみに東京学芸大学附属高校へ進学したら、外部受験で入ってきた化け物のような天才が大勢いて面食らったそうです。

別のママは「附属高へ入ったら、天才と呼ばれる人間がこの世に実在していることを知った」と話してくれました。

苦労した最大の原因は、通学時間が長くて塾に通えなかったり、自宅学習の時間の確保が難しかったのと、小学校は実験校なので、勉強らしい勉強を殆ど教えてくれなかったことだそうです。

「附属中から開成高に行った友人は、開成中から上がった連中は中3の時点で高1を履修済であることを知り、学力差を縮めることができずノイローゼ気味になった」らしいです。ここが国公立と私学の大きな違いなのでしょう。

「附属高へは中学外部生が圧倒的に有利だけれど、不思議な現象として、大学受験時には内部進学生と高校外部生では優劣の差がなくなっている」らしいです。秀才もやがて天才へと同化するのかなぁ。

このママは「この程度のプレッシャーに打ち勝てなくては今後の人生を生き残れませんよね? 我が子にはチャレンジさせますよ」と言ってました。

別のパパは「同期の大勢が各界で活躍しているので、附属高をこよなく愛しています。附属小、附属中ですか? 友達も途中でいなくなったので、あまり記憶はないですね」 と教えてくれました。

先ほどの弁護士パパさんですが、息子さんを私立の進学系の小学校に入れました。女の子よりも優しくて、おっとりしていたので、パパがそのように判断したのでしょう。

皆さん、参考になりましたか。

このメルマガをご覧頂いている東京学芸大附属(小・中・高)のご出身者がいらっしゃいましたら、この情報が一般的な意見なのか感想をお待ちしております。

※過去記事の再掲載です(現在は附属中学まではほぼ全員が進学)

エスポワール らくらくさん