小学校受験はエスポワール

 

勉強ができる子供のタイプ(その2)

エスポワールの「お教室」もお陰様で3年目を迎えることになりました。開講当初は即日満員になったにもかかわらず、約3割ほどがペーパーがないことに失望して子供たちが入れ替わりました。当時としてはペーパーのない幼児教室が存在すること自体が珍しかったので無理もなかったと思います。その後、徐々に認知され、勘違いもなくなりました。また、北は栃木県の那須塩原、西は岐阜県中津川市などの遠方から東京の教室までお越し頂きまして感謝に堪えません。今後も、エスポワールの使命として、規律、礼儀、指示行動、製作などの『社会的スキル』と『言語による自己主張、自己表現』を中心にオーラの輝く子供たちを育てたいと考えています。また、メルマガを通してその教育をご紹介させて頂きます。

先日、あるお母様から、うちの4才の娘は四方観察が分からないというお便りを頂きました。四方観察とはテーブルの上に果物や花瓶などの幾つかの物が置いてあり、例として正面のタヌキさんから見た絵が描いてあります。テーブルの右側にはウサギさんがいて、向こう正面にはキツネさん、左側にはネコさんがいます。ウサギさんから見た絵は次の4つのどれですか、選んでください。このような問題を四方観察と言います。

イメージが湧きましたか。何だかよく分からない大人の方へ、もう少し簡単に説明します。NHKテレビで相撲中継を見ていたと想像してください。土俵上の左側に朝青龍がいます。朝青龍から見た行司の顔を次の4つから選んでください。きっと、行司の右側の横顔が見えるはずです。

昨年秋のバラエティのクイズ番組で、某幼児教室の某先生が出演し、白百合学園小学校の問題として、上記のような四方観察を芸能人に出題していました。その高名なセンセイは学校側の出題の意図として「ウサギさんの気持ちになれるのか、その子の優しさを見る試験です」と仰いました。

私の見方は違います。これは、発達心理学の大御所、ジャン・ピアジェの有名な「三つ山問題」です。ピアジェはテーブルの上に高さや大きさの違う3つの山の模型を置いて、幼児は自己中心にしか考えることを知らないので、自分の位置ではない、右側面、向こう正面、左側面からの景色を想像しても正しく答えられないことを見出しました。この実験を追試(1968年)した田中芳子先生の結果を見ると、5才9ヶ月(平均)の保育園児で右側面、向こう正面で30%弱、左側面では10%強の正解率でした。ちなみに、右側面でのデータでは、小2(平均7才8ヶ月)で約45%、小4(平均9才8ヶ月)で50%強、小6(平均11才8ヶ月)で90%強の正解率でした。

小学校入試で四方観察が出題されるのは、その子の優しさを見るのではなく、どれだけ脳が発達しているかを調べるものです。実験結果から年長さんの3割しか理解できません。小学校4年生でも半数しか理解できないことになります。この問題が出来ない出来ないとイライラするのではなく、具体物を使ったり、デジカメで撮影して遊んだりと気長に観察させながら「脱自己中心化」を図るしかありません。

前回号で予告した「勉強ができる子供のタイプ」の続きですが、話がどんどん横道に逸れているので、今暫くお待ちください。

さて、横道の話に戻り、大型書店の児童心理学コーナーには「ピアジェ理論」「ピアジェの認知発達理論」などの書籍がたくさんあります。それだけ、教育に携わる人間にとって身近なものとなっています。小学校入試でも既に小学校低学年レベルの頭脳の持ち主を集めるために、ピアジェの実験(またはその応用)を使います。四方観察以外では、太いビーカーと細長いビーカーを使った容積比べや直線の毛糸と波打った毛糸の長さ比べもピアジェの「保存」=(事物が変形しても性質は一緒)が出題の元です。ちなみにピアジェによれば、容積比べでは大方の子供は8才過ぎに理解できるそうです。この問題もあまりカッカせずに気長に子供とお付き合いをしてください。少しずつ慣れればピアジェの実験結果よりも結構早く理解できるようになります。

お待たせしました。前回の「勉強ができる子供のタイプ」の続きです。『負けず嫌いな子・勝ち気な子』と『コツコツタイプ・完璧主義者』は小学校や中学校受験に合格しやすいと書きました。このようなタイプでない、ごく普通の子供と楽しくお勉強する方法を紹介します。

(1)これは小学校受験でも、中学校受験でも、高校受験でも、大学受験でも同じですが、一番最初は自分の実力よりも数段易しい問題集から始めるべきです。エスポワールには通信制の講座がありますが、決まって、この講座を始めたばかりの大方のお母様から「うちの子供には易し過ぎる」という学習日記が送られてきます。しびれを切らした一部のお母様は途中で投げ出して、難しい問題集を買い求めたりします。この講座は平均して最初の頃は90%の正答率で、半分あたりで50%、終わり頃は20%〜30%の正答率になっています。幼児は不正解が続くとやる気をなくしますので、最初はあえて全問正解に近いものを用意すべきです。心理学者のJ.W.アトキンソンは極端に易しかったり、難しかったりすると達成感がないので、成功率50%が最も達成感を実感しやすいと提唱しています。私は幼児は達成感よりもスムーズな導入の方が重要なので、最初の1〜2ヶ月ほどは、およそ90%程度の正解率を取れる問題集で遊びながら誉めながら進めることをお勧めしますが、中学校を受験する場合はアトキンソンのいう50%の方が達成感を体感できるのでベストだと思います。

(2)子供への接し方ですが学習の時間は笑顔で接します。親が育児に追われたり、面倒がったりすると必ず顔に現れます。親が子供とイヤイヤ勉強を始めると子供にも感化します。逆に親が楽しそうにしていると、子供もこれから楽しいことが始まると思えるようになります。エスポワールにあるアネックスというお教室では、西野室長が子供たちが入室した時点からニコニコとスマイルで接しています。これは子供(幼児)に勉強を教える基本の姿です。<心理学者のJ.ソース=母親の表情は子供の行動に影響を及ぼす>

(3)紙にスゴロク(双六)を作って壁に貼り、問題が進むにつれて修了の証のシール(市販のファンシーシール)を貼って達成感を味わいます。また、眺めることにより、ゴールが近づいているのを確認します。ゴールまでの所々に段階ごとの節目を作り、小さな達成の喜びを親子で分かち合います。<心理学者のB.F.スキナー=スモールステップの原理>

(4)最初は助言を与えて正解するように導きます。その後、同じ問題の2巡目、3巡目では徐々に助言を少なくしていきます。3巡目では問題を見ただけで答えが頭に浮かぶでしょう。解らない問題や理解できない概念に出会ったら、難しく考えさせないで、さっさと答えと理由を教えて次に進みます。<心理学者のB.F.スキナー=フェーディング>

(5)子供が解答したら即座に答え合わせをして、その結果、褒め称えたり、一緒に残念がったりする。<心理学者のB.F.スキナー=即時確認の原理>

(6)教えたことを忘れても決して叱らない。心理学者のヘルマン・エビングハウスの有名な「エビングハウスの忘却曲線」がありますが、学習直後に100%覚えていたことは、20分後には42%忘れてしまう。1時間後には56%を忘れ、9時間後には64%を忘れ、1日後には74%を忘れてしまいます。6日後には76%を忘れ、1ヶ月後には79%を忘れます。人間は忘れる動物なのです。同じ問題集は最低でも3度は繰り返しましょう。繰り返すことにより記憶は確かになります。

(7)物覚えの良い子には共通点があります。それは独り言を言う子供です。エスポワールでも「あ〜そうか、スイカ、イチゴ、メロンは果物ではなくて野菜なんだ。へえ〜知らなかったな」などです。独り言というよりか反芻(はんすう)です。トランプを使った神経衰弱でも見た先から忘れてしまう子供と、「2、1、6、3」などと開いたカードをぶつぶつと口ずさんでいる子供がいます。この口に出して繰り返すことをリハーサルと呼びます。一つ一つの物事に対してリハーサルする子供の記憶力は抜群です。黙って母親の指導を聞き流すのではなく、喋らせましょう。そして、親子で言葉を使って問題について話し合いましょう。話し合うこと自体がリハーサルとなり、覚えたことを忘れにくくします。もしくは暗唱が効果があります。

ここでご紹介した1〜7(3を除く)は全てエスポワールが作ったアネックスという教室で実際に行っていることです。私が考えた以上に効果がありますですので小学校受験だけではなく、中学校を受験される方も騙されたと思って、是非ご家庭の学習に取り入れてください。確実に成績が伸びることを私が保証します。

(メルマガ担当:トモヤ)



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