小学校受験はエスポワール

 

願書の書き方(その1)

前回は面接だったので、今日は願書について書かせて頂きます。

願書作成に心血を注ぐ人は多いですよね。幼児教室に志願校1校あたりに何万円も払って、添削をしてもらって、書き直して、更に添削をするのです。このようなことをするのは、あらゆる受験の中で、小学校受験だけです。幼児教室の先生は次のように言います。

「願書は、学校ごとに押さえるべき重要なポイントがあるのです」
「当幼児教室では、1校あたり2万円で添削を承っております」

既に読者の皆さんは、私が何を言いたいのかお判りですよね。押さえるべきポイントなんか存在しません。幼児教室の先生から重要なポイントを教えられた人が合格して、知らなかった人が落ちるなんてことはないのです。一度、幼児教室の先生に、「それが重要である根拠を教えてください?」と訊いてみたらよいでしょう。誰も答えられないと思います。その先生と受験先には何の接点もありません。受験先の先生から、願書に関する重要なポイントを教えてもらったワケでもないのです。

それでは、どうして幼児教室の先生は、それが真実だと思い込んでいるのでいるのでしょうか。理由はいくつかありますが、一番に影響を与えているのは、その先生が幼児教室へ入社したときに、先輩の先生や室長先生から、そのように教わっただけです。自分自身で真偽を確かめた訳ではありません。「○○小学校はキリスト教系なので、志望動機欄には宗教に理解があるように書かなくてはなりません」とか、「△△小学校は、ここも同じくキリスト教系ですが、この学校では、志望動機欄に宗教については触れてはなりません」と、アドバイスをして添削するのです。自分で責任を持って調べたのではありません。先輩から教えてもらった知識なのです。

それでは、そのネタ元を辿ると何処に行き当たると思いますか。次に、ありがちな例をご紹介します。

母親が幼児教室の先生に質問をします・・・

「室長先生、○○小学校の志望動機欄に、キリスト教について触れるのは、如何なものでしょうか?」

幼児教室の先生は、高額の月謝を頂いているので、基本的に、『知らない』はタブーなのです。『〜かもしれない』もタブーです。幼児教室に入社して、一番最初に身体で覚えることは、知らないことでも、(保護者から無知だと思われたり、小娘だとなめられないために)、『〜です』と言い切ることなのです。先輩も室長も、このような断言調なので、入社して暫くすると、誰もが断言調に染まります。もちろん、全く知らないことは、知らないって言います。しかし、一般常識っぽい部分について訊かれたら、半分くらいは自信がなくても、言い切ってしまうようです。

話を元に戻しましょう。さて、室長は志望動機に、キリスト教について触れて良いものか困ってしまいました。調べておきますとも言えませんよね。調べようがない質問だからです。このレベルの質問になると、室長の肩書きに懸けても、「私には判りかねます」とは言えません。そこで、苦し紛れに・・・

「この学校は、宗教教育には大変に厳しく、ご理解のないご家庭を排除する傾向にあります。そのため、志望動機欄をとても重要視していますので、ここには、キリスト教にご理解があるというお気持ちを書かなければいけません」

暫くして・・・

「室長先生、お陰様で合格しました。室長先生のお話の通り、宗教には厳しい学校でした。志望動機欄にアドバイス通りのことを書かなかったら、私たちの合格はなかったかもしれません」

これを聞いた室長先生は、ホッと胸をなで下ろします。志望動機欄については、室長への感謝を込めたリップサービスでも構わないのです。室長先生にとっては、アドバイスをしたご家庭が合格した。その事実だけが重要なんですね。

さてさて、次の年からこの室長先生は、○○小学校を受験する保護者の方に、どのようなアドバイスをするようになると思いますか。容易に想像が出来ますよね。飯の種(アドバイス→合格)を掴んだのですから、情報の内容の正確さがどうであれ、これを最大限に活用します。ここから、怪しい情報が、勝手に一人歩きをするのです。

以上は一つの例です。ネタ元を辿ると、怪しいものがいっぱいあるのが、この世界の特長です。先生も女性ばかり、保護者も女性ばかりなので、噂が一人歩きするきらいがあります。同性同士の情報伝達は信じやすく、また広まりやすいからです。多数を偏った方向に誘導してしまうこともありますが、どーでもよいことばかりなので、実害は少ないでしょう。

くだらない話を長々と書いてしまいました。

明日に続きます。

(エスポッポ倶楽部:上田トモヤ)


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